県立高校の一律共学化問題は一応の決着をみた。平成11年10月に宮城県教育委員会が全県的な共学化の検討を打ち出してから紆余曲折はあったが、これで平成22年には県立高校のすべてが男女共学化になることになった。
果たして、これで宮城県の高校教育はよくなるのだろうか。私は、宮城県の高校教育の最大の課題は「学力問題」であると考えます。宮城県の大学進学率は、昔から全国的にみて40位以下に低迷しています。予備校や進学塾の関係者からは宮城県の学力不足が常に指摘されてきました。
共学化は問題の本質をそらす議論です。学力不足の問題は影に隠れてしまいました。平成11年から平成22年までの県立高校共学化への道のりが、「失われた10年」にならなければよいのですが。