平成15年第4回定例会一般質問要旨
平成15年12月に行われた市議会で、斎藤のりおが行った質問の要旨です。
1 環境と廃棄物
(1) 京都議定書問題
京都議定書は採択から6年が経過し、目標年次まで残り7年となったが、いまだ発効の見通しが立っていない。環境先進都市仙台の首長として、国際環境自治体協議会(ICLEI)の理事として、市長は如何なるアクションを起こされるのか?
(2) 100万人のごみ減量大作戦
平成13年4月からの粗大ごみ収集の有料化、平成14年4月からのプラスチック製容器包装の分別収集の全市域実施などで、一般廃棄物の排出量が減少する傾向にあったが、平成15年度上半期には、生活ごみ・事業ごみとも僅かながら増加に転じている。作戦の成果と数値目標達成の見通しはどうか?
(3) 紙類のリサイクル
家庭ごみの約4割を占める紙類のリサイクルが課題となっており、今年度に入りキャラクター「ワケミちゃん」を投入するなど、大々的なキャンペーンを展開しているが、現在行われている集団資源回収や紙類回収庫の設置による回収では限界があるのではないか。新たな回収のシステムを検討し構築すべきではないか?
(4) 生ごみの減量・リサイクル
家庭ごみの3~4割を占める厨芥類いわゆる「生ごみ」の減量・リサイクルも大きな課題である。市民の理解と協力のもとモデル地区を選定し、生ごみの減量・リサイクルのモデル的な取り組みを行ってはどうか?
(5) 学校の「マゼルくん」
市立学校における、プラスチック製容器包装いわゆる「プラごみ」の分別については、20校のモデル校で実施されているにすぎない。残りの学校では、その他のごみと混ぜて事業系一般廃棄物として、本市のごみ処分システムでいうところの可燃ごみとして処理しているが、学校という場を考えれば、教育的配慮に欠ける取り扱いではないか。
子どもたちからみれば、家庭でも学校でもプラごみはプラごみである。家庭では分別し、学校では混ぜる(マゼル)という指導では、子どもたちの環境に対する意識は向上しない。環境先進都市にふさわしい実態とはいえない。すべての市立学校でプラスチック製容器包装の分別に早期に取り組む必要があると思うがどうか?
また、市立の幼稚園、保育所、児童館等の実態と今後の取り組みはどうか?
(6) 学校給食の食べ残し
学校給食の残食いわゆる「食べ残し」が年間1千トン以上もあり、金額に換算すると5億円以上にもなる。さらに、年間2千万円も経費をかけて食べ残しを処理している。この実態を環境教育の生きた教材として活用してはどうか?
また、食べ残しの原因としてどのようなことが考えられるのか?
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2 杜の都の緑の管理
(1) 街路樹の管理
大胆に剪定され本来の樹形とかけ離れた無残な姿をさらしている街路樹が至るところで見受けられる。これは電線の直下や狭隘な歩道空間に大木となる樹種を植栽していることなどによるが、更新などを含めた街路樹の管理のあり方について、基本的な方針を策定する必要があるのではないか?
(2) 市民協働による緑の管理
街路樹をはじめ市内の緑は着実に増え続けているが、厳しい財政事情から維持管理に要する予算は年々減少し、適切な維持管理を欠く恐れがあり、緑の創出と維持管理を一体的に考えていく必要がある。
このような事態を打開するため、「百年の杜づくり」の理念である市民・事業者との協働による維持管理が重要な課題となっている。公園愛護協力会の例もあることから、街路樹の管理についても広く市民参加の手法を検討すべきと思うがどうか?
また、平成14年度から各区で開催している「百年の杜づくりフォーラム」の総括と今後の展開はどうか?
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3 救急救命士の処置範囲の拡大
(1) 除細動
本年4月からメディカルコントロール体制の構築を前提として、医師の具体的な指示なしでの除細動が可能となり、本市でも実施されているが、どのような効果が得られているのか?
また、メディカルコントロール体制をより効果的なシステムとするための課題と今後の対応はどうか?
(2) 気管挿管
平成16年7月から気管挿管が可能となるが、医療機関で30症例以上の気管挿管の経験が必要とされている。実習医療機関の確保と協力体制はどうか?
また、気管挿管を行える救急救命士をいつごろまでに何名程度養成するなど、今後の具体的な計画はどうか?